博学連携シンポジウム「徳川大坂城400年」が開催されました
? 大阪市立大学?大阪市博物館機構?大阪市文化財協会は、包括連携協定企画として、博学連携シンポジウム「徳川大坂城400年」を、2021年1月24日(日)大阪歴史博物館にて開催しました。
徳川秀忠による徳川大坂城築造から400年になることを記念したシンポジウムで、6人の講師が各分野の最新の研究成果を紹介した後、本学文学研究科の仁木宏教授 司会のもと、徳川大坂城の歴史的意義やこれからの研究課題について議論しました。「太閤さんのまち」とイメージされる大坂が、近世の幕藩体制の中で重要に位置づけられ、大きな飛躍を遂げたことが発見される内容となりました。
本シンポジウムには定員を超える多数の応募があり、当選された参加者の方々は熱心に聴講され、大阪の歴史やそこで暮らした人々が形づくってきた文化への関心を高めておられました。また、緊急事態宣言下の開催となったため、一部の講師はオンライン参加となったほか、会場の感染防止対策を特に徹底して実施しました。
プログラム
?開会あいさつ 宮野 道雄(大阪市立大学地域連携センター所長)
?講演「上町台地の地盤と大坂城本丸地区盛土の特徴」
三田村 宗樹(大阪市立大学大学院理学研究科教授)
?講演「徳川大坂城の縄張りを読み解く」
中井 均(滋賀県立大学人間文化学部教授) ※オンラインによる参加
?講演「発掘調査からわかる石垣修理の歴史」
櫻田 小百合(大阪市教育委員会文化財保護課学芸員)
?講演「徳川大坂城の作事と大工頭?中井正侶」
谷 直樹(大阪くらしの今昔館館長)
?講演「徳川政権成立史における『徳川再築大坂城』」
宮本 裕次(大阪城天守閣研究副主幹)
?講演「徳川大坂城の普請と大坂町人」
大澤 研一(大阪歴史博物館館長)
?ディスカッション 「徳川大坂城の歴史的意義は何か。これからの研究の課題は?」
◆受講者数 74名
◆受講者アンケートより抜粋
- 最新の研究内容を拝聴できて、とてもよかった。さらに歴史に興味がわきました。
- 様々なアプローチで多面的に大坂城について学べて良かったです。
- 今日の話はどれも内容の濃いものばかりで聞き応えがあった。なお一層、大阪について興味がわいてきました。どの講師も熱のこもった話しぶりで感動しました。
- 大阪市内に住みながら天下の大坂城に来ることがあまりなかった。古代からの地質形状からの分析を含め、多面的に大坂城というものをとらえていることに興味がありました。大工頭の中井家の存在は全く知りませんでしたので、新たな発見でした。参加できてよかった。